食品化学、食品機能学、食品実験
月曜日IV講時、水曜日Ⅱ講時
農学部の卒業研究で植物が生合成する昆虫のフェロモン類似化合物を単離し、その化学構造を調べたので、大学院ではそういった植物がどのような生存戦略を持って環境に適応しているのかについて越冬植物の代謝生理学を深めました。その後、食品会社に就職しましたが、そこでやはり植物が生産するヒトの健康の維持向上や病気の治療に役立つ二次代謝化合物を研究してきたことから、とくに植物性食品の成分とその生体調節機能の研究に取り組むようになりました。植物は移動できないことから様々な化学物質を自ら生産して、他の生き物とネットワークを構築し、地球環境に適応しているという不思議を感じたことは今でも学問的関心の基礎となっています。
たくさんの不思議 こどもが小さい頃読んでいた「たくさんのふしぎ」という雑誌から。自分の専門分野でもたくさんの不思議を感じます。
新版 動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか
人の栄養と健康を考えるためにはその前提として生命に対する理解が不可欠です。この本には生命を機械仕掛けではない動的な現象と捉えるためのヒントがたくさんあります。