一番の決め手は、人間生活学科では現代家政専修、社会福祉専修、プロマネ専修という3つの選択肢があることです。入学当時は家庭科の教員か社会福祉士のどちらを目指すか迷っていたため、1、2年生で3つの専修を学べることは私にとってかなり安心に繋がり、目指す職業についてもじっくり考える時間を得ることができました。
また、入学前に調べたところ、北海道には藤女子大学卒の家庭科教員が多いことや、人間生活学科卒の生徒は就職率が高いことを知り、それも決め手の一つとなりました。
教職課程を履修しているため、現在までに学んでいる家政学(衣?食?住?家族?生活経営等)について、それぞれの基礎的な知識と実習や実験による実践的な技能を、家庭科教育に結び付けながら検討しています。家庭科教員の必修科目ではありませんが、家政学を学んできた中では、3年生の時に履修した「食物学実験」が、学校現場で活かせるような実験がたくさんあり非常に勉強になりました。
また、現在は食物学を専門領域としたゼミに属しており、主に糖分?脂質成分が腸内環境に及ぼす影響に関する研究を行っています。元々、私が便秘になりやすい体質であったことから腸内環境に興味を持ち始めました。そして、食分野のゼミ担当の岡崎先生が腸内環境について研究していることを知り、食分野のゼミへの所属と研究内容を決めました。
特に印象に残っている授業は、「食物学実験」「被服学実験」「ユニバーサルデザイン」です。
「食物学実験」は、食品を実際に使用して成分の定量などを実験形式で行い、性質を理解するという授業です。食分野に興味があり、実験によって得た新しい発見を家庭科の授業で活かせたらと思い履修しました。
「被服学実験」では、衣服素材である繊維?糸?布の構造を学び、制作実習を通して理解を深めました。アナログ的な制作により、衣服ができる具体的なプロセスを知ることができ、人間生活学科でしか受けられない、かつ他の授業に活かせると考え履修しました。
「ユニバーサルデザイン」は、全ての人の生活をより豊かにするような色合いやデザイン、企業の工夫について学習します。体験を通して生活の中の色合いの意味を知ることができて楽しかったです。
現代家政への意識です。正直、入学前まではこの分野に対して、重要性や面白みをあまり感じていませんでした。生活さえできれば、この分野は自分に必要ないと思っていたのです。
しかし、衣食住はもちろん、家族や生活経営など、今までも現在もこれからも、現代家政が直接私たちの生活に関わっていることを人間生活学科で学びました。分野が広い分、新たな発見も多く、「知る」ことの楽しさを感じることもできました。今では、この分野を学ぶことができたことをとても誇りに思っていますし、これからは教員として、現代家政が重要な分野であること、知ることが生活を豊かにするということを伝えていきたいと考えています。
人間生活学科は現代家政専修、社会福祉専修、プロジェクトマネジメント専修という3つの選択肢があるため、学べることが多く、自分に適していることや興味があるものを見つけられることが魅力です。将来どのような職業に就くか悩んでいる、迷っている人の味方になってくれるのが人間生活学科です。
また、人間生活学科の先生方は親身になって相談を聞いてくださいますし、手厚くサポートしてくださるので、先生と良好な関係を築きながら安心して過ごすことができます。さらに、道内の家庭科教員の多くを輩出しているのも人間生活学科の強みだと思います。家庭科の授業で取り入れられそうな講義も多いので、生徒や自分の生活に活かすことができるような知識を養うこともできます。
私は春から北海道内で家庭科の教員になります。卒業までに、人間生活学科で学んできたことを思い出しながら全分野の指導案を大まかに作成することが目標です。衣食住の分野に関してはそれぞれ実習があったため、レポート等を参考に、実習授業のヒントを探したいと考えています。
また、食分野の研究室に所属しているため、専門書を読んだり、教員とディスカッションしたりして、特に力を入れて知識を習得したいです。私の専門は現代家政専修ですが、1、2年生で社会福祉やプロジェクトマネジメントについても学んだため、そういったことも授業づくりに活かしていこうと思います。
大学での生活や高校卒業後のことに不安を抱えていることだと思いますが、人間生活学科は教科カリキュラムや先生方のサポートが充実しているので、とても安心できると思います。私自身も、初めは2つの職業で悩んでいましたが、人間生活学科では様々な視点から知識を取り入れられるため、自分に合った選択肢を探すことができました。
(学年、掲載内容等は2023年11月取材当時)