小学生の頃から教員に憧れを抱いており、高校の先生が人間生活学科の出身で、家庭科が好きだった私は同じように家庭科教員になりたいと考えていました。また、学校生活で行ってきた何かを企画し、実行していくような職業にも興味を持っていました。この学科では家庭科教員を目指すこと、プロジェクトマネジメントについて学ぶことの両方ができるため私が目標とする将来を実現できると確信し、この学科を選びました。
そして、オープンキャンパスに参加した際、親身になってくださる先生方や目標に向かって努力する先輩方の熱意に胸を打たれ、私も藤女子大学の一員になりたいと強く感じたことも決め手の一つです。
教職課程を履修しているので、各授業で学んできた内容に基づいて実際の教育現場ではどのように生徒と関わりながら授業をしていくのかということを学んでいます。私は、家庭科教員になるために「中等家庭科教育法」という科目を履修していますが、実際に教壇に立ち、自分で一から授業構成を練って配布用資料等を準備し、それらを用いて模擬授業をしました。終わった後には先生や他の学生から意見を頂き、自分自身でもフィードバックすることで、それらを活かしてより良い授業を目指します。
学校教育に関する学びは多岐にわたるため、生徒指導や進路指導、特別支援教育などの様々な講義を受けます。先生方が経験した実例から教育現場について学ぶこともあり、その課題に自分自身がどう向き合っていくかを考えることで学びが深まります。
特に印象的な授業は「衣造形実習」と「テキスタイル工芸実習」です。
「衣造形実習」では布やボタンを自分で手芸店に選びに行き、手縫いやミシンを使って半袖ブラウスの製作をしました。ボタンホールは手縫いで作っていくなど、細部まで丁寧にじっくり作り上げました。これまでの簡単な製作とは異なり、非常に苦労しましたが、根気よく取り組みました。
「テキスタイル工芸実習」ではトートバッグを作り、表面のポケットに沢山の刺繍をしました。「衣造形実習」での反省点も踏まえつつ取り組みましたが、自分がかなり満足のできる作品が出来上がったと感じ、これをきっかけに被服分野への関心やものづくりに対する前向きな気持ちが生まれました。
これらの経験が、3年次からのゼミ活動でこの分野を選びたいと決めたターニングポイントになりました。
「発表力」が成長したと感じています。
先生方からお声掛けいただき、オープンキャンパスにお手伝い学生として参加し、高校生や保護者の方々に対して学科紹介やキャンパスライフについてプレゼンテーションをさせていただく機会が何度もありました。ただ自分の意見や体験談を述べるだけではなく、あらかじめ時間をかけて資料を作成し、伝えるべきことや相手が聞きたいことは何かということを十分に考え、時間を計測しリハーサルをした上で、当日の発表に臨んでいます。
人前で発表することが苦手な方ではありませんが、高校生からみた「憧れの先輩」はどのような姿なのかを日々自問自答し、意識しながら学生生活を送るきっかけになりました。また、より良いものを目指す姿勢と自分に自信を持つことの重要性を実感しました。このような機会を与えてくださった先生方には感謝しています。
幅広い分野を学べることが最大の魅力だと感じています。私がこの学科を選んだ決め手でもあるように、学びたいことが複数ある方、あるいは今後のビションが漠然としている方でも学びやすい環境が備わっていると思います。
1年次に様々な分野の基礎を学び、そこから興味のある分野を各々が自由に選択しながら学んでいくことができるため、好きなことを見つけるきっかけ作りの機会も十二分にあります。それを踏まえて大学入学後に人生設計をしていくことができるので、学生にとって負担にならず、それぞれの未来へと羽ばたいていくことができると私は感じています。
また、先生方の手厚いご指導や、学生専用サイトからの情報提供などの大学のキャリア支援も充実しているので、安心して大学生活を送ることができます。
私の将来の夢は家庭科教員になり、生活する中で家庭科がどれほど重要なのかということを生徒に伝えていきたいと考えています。家庭科の様々な分野の知識や技術を丁寧に教え、生徒たちが家庭科は今後の人生に不可欠であることを実感し、日々の生活や今後の人生に役立つような授業ができる教員になりたいです。
また、一人の人間としては、誰からも信頼されるように努め、何事に対しても挑戦し続けることで、常に高みを目指していくことができる大人になりたいです。そのためには、大学での様々な授業に熱心に取り組み、努力を惜しむことなく、教員採用試験に向けて勉学に励んでいきたいと思います。
人生の一つの分岐点に立つ皆さんには不安もあると思いますが、大学生活は非常に有意義かつ、深い学びがあります。先生方の支えや新たな友人の優しさを感じ、花川キャンパスの豊かな自然に囲まれながら1人の女性として強く、大きく成長できる場所だと私が自信を持ってお伝えしたいと思います。皆さんが見る来春の桜がより美しくありますように。
(学年、掲載内容等は2024年8月取材当時)